環境・国際研究会 IIEJ

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  2002年12月号より
 

希望小学校と環境教育

                           2002年12月号 小寺正明(環境・国際研究会)
中国の貧困地域に民間のお金と寄付で作られた学校が「希望小学校」です。都会の人たちが希望小学校に通うこどもの学費を支援しています。NGOの「自然之友」等は「希望小学校」への環境教育プロジェクト「緑色希望行動」を行っています。  

「希望小学校」ってご存じですか。  
被援助国で、援助国でもある中国の話です。中国は義務教育ではない地域があります。衣食に困る人が1億人いると言われています。  
中国の途上地域(貧困地域)に民間のお金と寄付で作られた学校が「希望小学校」です。  
都会の人が「あしながおじさん」になって、希望小学校に通うこどもの学費を一対一で支援しています。企業の経営者には一人で3人のこどもを支援している人もいるそうです。  
中国最初の合法的環境教育NGOの「自然之友」と「中国青少年発展基金会」は「緑色希望行動」を共同実施しています。これは「希望小学校」への環境教育プロジェクトです。「自然之友」の「希望小学校」環境教育プロジェクトの責任者の韓静氏は、ボランテイアによる環境教育活動と調査研究を通して、農村の子どもたちの心に自然を愛護する緑の種をまいています。ボランテイアたちに環境教育活動のトレーニングをし、ボランテイアたちとともに現地に行き、環境教育をしているそうです。この環境教育活動の中には参加体験型の活動も含まれているとのことです。  
「緑色希望行動」のリーフレットでは、中国の農村では環境教育の基礎は弱く、広大な農村の汚染は日増しにひどくなり、自然生態系は急激に悪化しています。農村の汚染と生態系の破壊からくるものは現地の発展の足かせになるだけではなく、都市の生活と国全体に厳しい脅威でもあります。そこで、現地の青少年と村の教師に環境啓蒙教育を展開するのは極めて重要な意義があることですとうったえています。

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A氏は、先日、たまたま「あの子を探して」という中国映画を観たそうで、「この映画は、中国農村の小学校が舞台になっていて、希望小学校にも最後に触れています。とても印象に残る映画でした。この映画は数年前に封切りされたもので、大きめのビデオ屋さんであれば借りることは可能だと思います。」と言われています。